20170219
なんだかとってもあったかい東京の街。お天気もいいので、1日銀座を中心に散歩中。
お昼はずっと行ってみたかった銀座のAKOMEYA TOKYOで。お米屋さんなんだけど、日本各地の有名なもの、知られざるものも含めてあらゆる食にまつわるものが揃います。
(けどここで食とまるで関係ないSTANDARD SUPPLYのデイパックを衝動買いする…)
20170211
美容院のあと自転車で白壁あたりを散歩がてら走る。白壁は江戸時代に武家屋敷だったエリアですが、のちに洋館のお屋敷も建てられ、和洋の古い建物がたくさんあるエリアでもあります。
写真の橦木館は大正末期から昭和にかけて陶磁器商だった井本為三郎の邸宅。洋館の玄関を入ると奥には和室と蔵があって自由に見学できます。今はひな祭りの展示でお雛様がたくさん飾ってありました。
洋館の1階はフェアトレードのカフェになっていて、ランチやケーキも。
でも何より興味深くて見入ってしまったのが、この井本邸の台所。
台所の真ん中にあるガスで炊く羽釜。黒いタイルの中は薪をくべるのでなくガスが引いてあるってことなんだろうな。
そしてガス台の上に乗せて使うオーブン。天火って書いてあります。
ガスに乗せるオーブン、本とかで読んだことはあるけど実物を見るのははじめてだ。
ジェネラル・エレクトリックの冷蔵庫。
今の家電にはないのんびりした輪郭がいいな。
井本家の半纏。紺地に白抜きの文字はアルファベットでIMOTOって書いてある。モダンだなー。
この白壁エリアは他にカフェや生演奏が行われるスペースのある「百花百草」(岡谷鋼機創業者の旧岡谷邸)や日本初の女優である川上貞奴の住んでいた二葉館などもあります。
20170202
ちょっといろいろ煮詰まったので、映画を観に伏見のミリオン座へ。「この世界の片隅に」
戦中戦後の呉と広島が舞台のこうの史代さんの漫画が原作。
主人公のすずさんが存在そのもので体現する「ふつう」さが、そしてそのありふれた、ごはんを作って食べて、洗濯して着物を縫って、眠るという「ふつう」の生活がひとつひとつ失われてゆく状況だけが時系列順に静かに描かれる。
戦争の悲惨さは何も声高に描写されないが、観ている側にはありふれた普通の生活のすべてを奪う戦争というものが、いかに悲惨なものなのか、ということがはっきり伝わる。
でもね。最後の最後にこの映画から観ている人に手渡されるのは、どんな世界にあってもその片隅で、おいしいごはんを作って、好きな人と一緒に食べて、それでも生きてゆくことを選ぶという「希望」だと思いました、あたしは。
穏やかで力強い、いい映画でした。
これからご覧になる方へ。エンドロールが出ても席を立たないで、クレジットの最後まで絶対見てくださいね。